2021年11月に顧客行動ごとに最適な体験を実現するというテーマで限定的なクローズドセミナーを開催しました。
今回のゲストはInstagram集客から自社サイトCVを成功しているアパレルブランド、
パメオポーズを運営する株式会社タニモト PAMEO POSE事業部 事業責任者 尼寺様と、1960年代から日本のファッションを牽引してきた「NEWYORKER」を旗艦ブランドにもつダイドーフォワードのセールスDiv マーケティング戦略部 部長(2022年現在)横田様の2名をお迎えし、
株式会社空色 CEO 中嶋がファシリテーターとなり、どのように成功体験が積まれてきたのか自由にトークした模様をまとめました。
✿ウェビナーゲスト✿
株式会社タニモト PAMEO POSE事業部 事業責任者 尼寺様
その後、事業廃止決定ブランドの立て直しを任され、ECだけではなく販売促進企画・運営、MD、デザイン企画など幅広く改善を率先し、5年連続で前年比120〜300%成長を維持し、立て直しに成功。2020年よりPAMEO POSE事業責任者に就任し、ECや店舗の他、海外展開なども含め、新たな事業拡大に取り組んでいる。
株式会社ダイドーフォワード セールスDiv マーケティング戦略部 部長 横田様
2002年㈱ダイドーフォワードに入社後、婦人服の営業担当5年を経て、マーチャンダイザーとして12年を経験。
その間に顧客管理電子化やブランド50周年プロジェクトリーダー、webマーケティングを担当、2つの新規ブランド立上げなど様々な業務に従事。
2018年よりチーフMDとeコマースを兼務し2022年よりマーケティング戦略部担当となり商品戦略を含めチャネルの垣根を無くす新たなマーケティング戦略推進担当として取り組んでいる。
目次
パメオポーズのInstagram
Instagramの累計フォロワー数、累計15万人を持つパメオポーズでは、ECサイトの購入者の多くがInstagramのフォロワーが占めるということが分かっています。
今や、Instagramからブランド認知してもらい自社サイトに遷移させるのは無視できないカスタマージャーニーです。20代の消費者はGoogleで検索するよりもInstagramで「自分の好き!や欲しい!」を探される方が多いというデータも出ているくらい重要なチャネルです。
Instagramでブランドや商品を発見していただくことは言うまでもなく重要ですが、その後に自社サイトに足を運んでもらいCVに至るまでのカスタマージャーニーの設計もしっかり描くこともまた重要です。
パメオポーズでは「WhatYa Buttons」(ワチャボタンズ)を導入し、顧客ごとの体験づくりを行いました。
Instagramから自社サイトへ来訪した方にチャットボタンとシナリオを変えて検証してます。
Instagramはブランドの世界観を伝えるのためのメディアと捉えています。パメオポーズは決して安い商品ではないので、ブランド価値をしっかりと伝え、ファンになってもらいその価値も含めて購入いただいていると思ってます。
Instagramでは認知してもらうだけでは勿体なく、いかにそこからお買い物に結び付けられるかが課題なので「WhatYa Buttons」のPOCに参加しました。
今後もInstagramからきたユーザーのインサイトを収集して、会話シナリオのブラッシュアップに活かしたいです。
まだ「WhatYa Buttons」を導入して2ヶ月ほどですが(2021年11月現在)、全体で有人接客へは導入前と比較して900%以上も発生してます!
有人接客はお客様ひとりひとりとパーソナライズされた会話ができるので購入率も「WhatYa Buttons」導入前との比較で350%向上(前月比)昨年対比200%向上したという結果が出ています。
老舗アパレルブランド「NEWYORKER」を旗艦ブランドにもつダイドーフォワードは、創業当時から店舗でのお客様とのつながりやコミュニケーションを大事にされています。2017年より空色のオンライン接客を導入し、ECサイトでも店舗同様の「温かみのある接客」を実現してきました。
これまでWEB接客(オンライン接客)は、サイトに来訪されたお客様に対して、同一の「吹き出し」や「メッセージ」を表示させるのが一般的でした。
2021年から新機能「WhatYa Buttons」(ワチャボタンズ)を活用したPOCにご協力いただき、顧客ごとに最適化されたオンライン接客を実現しています。
リアル店舗で例えると入店してお客様がまだ商品を物色している段階と、ある程度商品を絞り込んでいる方の悩みの具体性も違うでしょうし、入店してすぐに店員さんに声をかけられて逃げるように退店してしまうことは皆さんも経験があるのではないでしょうか?
オンラインも同じで、滞在しているページごとにお客様のニーズやインサイトを汲んで仮設検証を重ね、各ページごとに体験を最適化した取り組みです。
「NEWYORKER 」の公式オンラインストアにて、ボタン表示とシナリオそれぞれ3パターンで出し分けしています。
①TOPページ
②商品詳細ページ
③買い物カゴ
飛び抜けた効果が出たは「買い物カゴ」にいるお客様に「●●円以上だと送料無料!」他にも「こんな商品があります!」と金額ごとに商品を提案したことがクリック率に繋がっています。クリック率は他に比べ約5.5倍とかなり高くなりました。
これは、これまで接点を持っていなかった一定層にも「接客」ニーズがあったと捉えられますし、客単価向上に結びついていると実感しています。
☞各ページごとにどんな体験を変えているかはこちらのBlogで確認できます。
ダイドーフォワードでは「WhatYa Buttons」をPoCで導入し、有人接客につながるチャットは500%以上発生しました。有人接客は店舗のような「温かみのある接客」ができることで、購入に繋がっています。
有人チャット接客の内訳としてもそれまでファッション関連の質問が4割り程度、返品などCSの質問が6割を占めてましたが「WhatYa Buttons」を導入してからファッション関連の質問が7割まで上回りました。これもお買い物に関わる相談、接客がメイン化できたと捉えています。
「NEWYORKER」のブランドコンセプトは「ハイクオリティ&ベーシック」です。
このコンセプトをリアルだけではなく、オンライン接客でも人の温もりや丁寧な接客でも「ハイクオリティ&ベーシック」ブランド価値を伝える必要があります。
ダイドーフォワードでは有人接客を内製化しています。今後もどんどんECに来てくれたお客様をオンライン接客へ繋げていきたいと考えています。